ベルトドライブ赤道儀完成!

DIYベルトドライブ赤道儀

ブログは1年ぶりの更新です。いろいろ製作活動は続けてきましたが、なかなかブログの更新まで手が回りませんでした。

今回は、ベルトドライブ赤道儀の完成についてです。全く過程がありませんが完成です。

ちょっとだけ製作過程を・・・

以前に試作したときに精度のキーは、ベルトのテンションを如何に最適に調整できて、維持できるかということが分かったので、今回はそこを重点的に改善しました。この図面には残念ながらベルトテンショナーは見えないです。三段のベルトの減速比は1:151.7です。一番負荷のかかるベルトは10mm幅に変更しました。最初の試作機のベルトは2mmピッチでしたが、全て3mmピッチに変更しました。これで重量のある機材を載せても、ベルトが滑ることがなくなりました。

あとは格好良く、コンパクトにすること。ベルトの動きもメカメカしさがあって萌えるので、RA側、DEC側ともにアクリルで窓を作りました。また、中に赤色LEDをセットして、暗闇でもベルトの動きが見えるようにしました。

剛性を高めるためにネジの場所や固定の仕方を工夫しました。コンパクトにすればするほど、色々大変です。

モーターは、HANPOSEのNEMA11PGです。プラネタリーギア付きで減速比は1:5.18。制御はOnStepXで自作基板です。プラネタリーギアの減速比とベルトの減速比をかけると1:785.8です。これにマイクロステップ16をかけると総分解能は6,984.9steps/degです。

出力を見るとサイクロダイルドライブにあった回転の波がなく、反転の反応もとても良く、試運転前から高性能を感じさせてくれます。

試運転では、ASiairでOnStepXをコントロールしました。全く問題なく動作します。

iPad ASiair Screenshot

ガイドエラーが1″前後なので、まあまあでしょう。

30秒、18枚スタック時点のiPad スクリーンショット(コントラストだけ上げてます)

今回の試運転で30秒、1分、3分、6分、10分露光を試そうと思っていましたが、生憎雲が・・・。このガイドエラーなら、5分でも10分でも大丈夫でしょう。3Dプリントサイクロイダルドライブやハーモニックドライブでは、やはり印刷精度の影響でガイドエラーのグラフが時々大きく荒れることがありましたが、このベルトドライブ赤道儀は非常に安定してるので安心して見ていられました。

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コメント

  1. コリャスゴい!
    剛性感もあるし、安定感もあるし、完璧。
    ギアも3Dプリンタ製?
    ウォームも波動歯車も値段がネック…
    安価に高精度な赤道儀が実現できれば、画期的ですね。
    小窓からベルトの動きが見えるのもオモシロイです・・

    • KEN
      • KEN
      • 2025.03.03 11:11am

      i*matさん、お久しぶりです。

      モーターとベアリング以外は全部3Dプリントです。
      3Dプリントは精度の限界がありますが、プーリーとタイミングベルトが粗さを吸収してくれているのだと思います。(常に複数歯にベルトがかかるので)

      250mm(Cat51)なら既製品と対抗できそうです。次回はMAK127(1500mm)でチャレンジしてみます。まだマイクロステップを細かくできるので。

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